2011-03-07
5歳ぐらいから視覚的に支援し始めて
身辺自立面でも、いくつかピクチャージグを使って
一人で出来ることを目指していた時期がありました。
(詳しくは「サリーの樹」に書いてあります)
小学校高学年になった頃、そのほとんどを諦めました。
というより、目標を変更しました。
悠くんの知的な能力では「一人で」は無理と判断し
「一人で出来る」ではなく「支援者が支援しやすい」という方向に
切り替えました。
なぜ無理と判断したかですが・・・
たとえば「手を洗う」
「洗う」ことの意味が全く伝わりません。
ピクチャージグを見ながら手順としてはするのですが
汚れが落ちていません。
手順でもいいのですが、ジグ自体の理解が難しく
ピクチャージグで指示しているここの部分という範囲が
理解できません。
その領域を理解させるために塗り絵をさせてみましたが
無理でした。
白い紙に黒い太いペンで○を書いて、中だけを塗るという
訓練を何度かしました。
○の中だけ塗るということが出来ません。
○だけしか塗れないように上からカバーをかけて濡らせてみたり
見本を見せたり、いろいろ試みましたが、結局○の意味が
わからないようです。
ですので・・・
ピクチャージグでここの部分と伝えても無理です。
ちょっとジグは難しかったか・・と
もっと具体的に伝えることにしました。
今度は、直接手に赤い色をつけて、それを洗い流すと
いうとをさせました。
何度もさせたのですが・・・
何のために手を洗っているのかが全く伝わらず
ただ水をつけて濡らしているだけで、赤い色は残ったままでした。
結局、これらの試みの後、
「一人で判断する」ことは不可能ということが解り、
必ず支援者が必要になるだろうと、「支援しやすい」を
目指すことにしました。
「お風呂で身体を洗う」「歯を磨く」などについても同じです。
目に見える「手」ですら「洗うことの意味」を理解するのは
無理なのですから、身体や歯はとても無理です。
知的障害が重いというのはこういうことなのか・・・と
思い知った試みでした^^
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